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女性の正常な体では、お腹に強い力(腹圧)がかかった場合、「骨盤底筋(こつばんていきん)」という筋肉が、膀胱と尿道を支えることで尿道が締まり、尿が漏れるのを防いでいます。腹圧性尿失禁は、この骨盤底筋が弱くなったり傷んだりすることによって尿道をうまく締められなくなり、尿漏れを起こす疾患です(そもそも女性の尿道が3~4cmと短い上に、真っすぐな形状であることも影響しています)。
咳をする、くしゃみをする、笑う、走る、テニスやゴルフなどのスポーツをする、重い物を持ち上げる、坂道や階段を昇り降りする、こうした強い腹圧がかかるような動作をした時に尿が漏れてしまいます。40歳以上の女性の4割以上が経験していると言われます。
腹圧性尿失禁の治療の中心は、「骨盤底筋体操」です。緩んでしまった骨盤底筋を鍛えて、臓器が下がるのを防ぎ、尿道や肛門を締める力やコントロールする力をつけることで、尿漏れを防ぐ方法です。軽症例に有効です。
薬による治療では、尿道を引き締める働きがある薬(β受容体刺激薬)などを用います。薬物療法以外の保存的治療には、電気刺激療法(干渉低周波療法)や磁気刺激療法があります。保存的治療にうまく反応しない場合には、手術療法(メッシュテープを尿道の下に通してサポートする手術など)を検討します。
弱った骨盤底筋を鍛え、筋力をつけることで、臓器が下がるのを防ぎます。
また、肛門や腟を締める訓練をすることで、尿道を締めることができ、尿漏れの症状を改善できる可能性があります。
過活動膀胱や腹圧性尿失禁に効果があります。
骨盤底筋体操 尿道・肛門・腟をきゅっと締めたり、緩めたりし、これを2~3回繰り返します。これによって骨盤底筋が鍛えられます。
次は、ゆっくりぎゅうっと締め、3秒間ほど静止します。その後、ゆっくり緩めます。これを2~3回くり返します。引き締める時間を少しずつ延ばしていきます。
1回5分間程度から始めて、10分~20分まで、だんだん増やしていきましょう。基本姿勢でできるようになったら、いろいろな姿勢で上記の体操をやってみましょう。通勤途中や入浴中や家事をしながらでもできるようになるでしょう。
床にひざをつき、ひじをクッションの上にのせ頭を支える。
足を肩幅に開いて立ち、手は机の上に乗せる。
足を肩幅に開いて椅子に座り、足の裏の全面を床につける。